Guy Fawkes ガイ・フォークス。実は英語「GUY」の語源だったりもする。
炎にあわせて背景もメラリ、と。


11月5日は「ガイ・フォークス」と呼ばれる、イギリスの子供たちにとっては(大人にとっても)楽しみな日の一つ。

いったい何があるのか、それは「花火」と、大きな「焚き火」。「ボンファイヤー・ナイト」とかとも呼ばれる。

この日だけではなく、5日の前後の週末はそれはそれは騒々しい夜となる。

あちこちで花火花火花火。そして大きなキャンプファイヤーのような焚き火。また花火花火花火。

日本では、花火は夏の風物詩だが、ここイギリスでは冬に入る直前、秋の最後の風物詩、といったところだろうか。



この日にあわせて、子供たちはカカシのような「Guy」と呼ばれる人形を作る。

これは結局焚き火で燃やされてしまうのだが、この「Guy」はハロウィーンの間、飾られていることもある。

ハロウィーンが10月の終わりだから、それからこのガイ・フォークスまでは一連で秋の行事となる。

ハロウィーンからの続き物なので、私はてっきり悪霊を追い払うための花火(騒音)なのかと思っていたが。



では、このガイ・フォークスっていったい何か。実はこれ、人の名前なんだそうで。

しかも、なんと国王を暗殺しようとしたグループのうちの一人の名前。


もともとカトリックのイングランドにプロテスタントの国教会を開いたのはヘンリー8世。

そう、あの「ロンドン塔」で有名なヘンリー8世。6人も奥さんを取り替えたヘンリー8世。

しかも、そのほとんどの奥さんを殺したヘンリー8世。一番ある意味有名なイギリスの王様だ。

ではなぜそのヘンリー8世が国教会を開いたのか。それは最初の奥さんと離婚し別な人と再婚したかったから。

厳格なカトリックが認めるわけも無く。だったら自分たちで作ってしまえ、ということだったらしい。

(結構荒っぽい言い方だけど、これは本当。ドイツはきちんと宗教学的にプロテスタントとして対立したのに

こちらは政治的に、というか王様のわがままのために対立したんだ、と私は考える)

で、ヘンリー8世は反対派のカトリックをガンガンに弾圧、処刑してしまう。



で、このヘンリー8世の後に女王となったのはあの「
ブラッディ・メアリー」ことメアリー1世。

逆に彼女は熱心なカトリック信者で、父とは反対にプロテスタントをガンガン弾圧、処刑する。

で、このメアリー1世の後があのエリザベス1世で、彼女はプロテスタントでカトリックを排除。

・・・というように、この頃、イギリスでは宗教的な対立が強く、王様が変わるたびに国ごと宗教が変わるようなものだった。

そして問題の暗殺されそうになった王様ジェームス1世となる。彼もプロテスタントを指示。

でもその奥様はカトリック。しかし王様はかたくなにプロテスタント指示。国教と決める。

この辺で、カトリック教徒も痺れを切らし、暗殺へ、と話が運ぶ。



で、11月5日。ウェストミンスターの国会議事堂を、王様、国会議員もろともぶっ飛ばす、という計画で、

地下になんと36樽もの爆薬(!!)を仕掛け、その点火係としてガイ・フォークスが一緒に地下で待機していた。

しかし計画はバレて、ガイ・フォークスはその場で逮捕。首謀者ではないが、一番有名な犯人となってしまった。

で、11月5日の暗殺計画失敗を祝って、花火花火花火、なんだそうだ。



ところで。よく英語で「nice guy  ナイス・ガイ」とか言いますが、この「guy ガイ」は、実はこの

「ガイ・フォークス」の名前から来ていたって、初めて知りました。

英語の辞書によれば、ガイ・フォークスの火薬爆発事件を記念して焼かれる古い衣装をきせた男の人形、とありまして

その男の人形=男、となったようで。特にアメリカ英語で「Guy=男」と使われるらしいのだけれども。

そういうことなんだって。暗殺者の名前が語源だなんて、これにはちょっとビックリ。


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