4ヶ月目の出来事


英語を勉強しだして、どのくらいで英語が「聞ける」ようになるかって言うのは、個人差は激しいけれど
大体3ヶ月ぐらいが、「耳が慣れる」そのターニングポイント、というか、そういうのが通説で

でも、その3ヶ月を過ぎても自分に全然変化の見られない私は
「ホントにこのままで、英語分かるようになるんだろうか・・・」と思ってました

まぁ、焦っても仕方ないし、ホストファミリーともジェスチャーで何となく通じてるけれど
でも、このままじゃやばいよなぁ、英語全然できてないじゃんって、ちょっと焦りだしたりもしていて

そんなロンドンに来て4ヶ月目に、私はパリのFabのところに遊びに行った。

私の記憶の中では、前の語学学校で、彼は結構英語ができる人だなんて思っていたけれど。

でも、再会したときに、はっきりいって彼の英語はほとんどわからなかった。
彼はロンドンでの勉強から、もう1年も離れているので、その間に英語力が落ちるのは当たり前。
自分で勉強しているって入ってたけど、やはり聞く・話すは、難しい訳で。

そんな私だって、英語ができたわけでは決して無く。やっと聞けるかなぁ・・・??てなレベルだった訳で。
駅で、英語同士でもあまり通じないことに、お互いが戸惑ってしまった。

最初、あまりに英語が通じないので「しまった・・・」って、ちょっと先が不安になったりした。

さらに私はフランス語は全然分からないぃ

彼らは仏英辞書を使い、私は日英辞書を使い。言いたいことを単語で言い合う
ものすごく時間がかかるコミュニケーション。
でも、お互いが「話したい」という気持ちで、面倒くさくてもそれしかない訳で。

不安はさらに募るばかり
「やばいぞ、これは。何も話せないじゃん・・・」
と思っていたが。

アルコールの力は、偉大でした(w。

酔ってくると、彼らの言ってる事が分かるようになってきて、
それは彼らも同じで。最後の方はほとんど辞書使わないで話していた。

情意フィルターを下げるってやつですな。
英語で話が出来るようになりたかったら、まず、飲め。そして、喋れ。

すっかり打ち解けて、安心していた私に彼が言った提案。
「Anの実家に行こうと思うんだけど、行かない??」
彼女のお父さんとお母さんにお会いできるとあって、ぜひ、ということで。

で、せっかくだから、ご両親に「日本風中華の夕食」を作ろうということになって。
中華街で材料を買い込み、3人で車で出発したのでありました。

ついて、ご両親と対面。
私もたどたどしいフランス語で、自己紹介、そしてあいさつ、キッス、キッス、キッス。

で、発覚した問題。
彼女のご両親は、英語が全然出来なかった。

ということで、Fabがたどたどしい英語で、通訳してくれる。

しかし彼の英語もよく分からないのに、それが通訳だったりすると、ますます意味不明で
なぜ飛行機の話題が出ていてそれに対して答えたら、人参の話題なんだろう??てな具合で

「これは、本当に、やばい」って、一気に不安になってしまった。
だって、全然通じないんだもん。話せないんだもん。

せっかくご両親のところに遊びに来ているのに、何の情報交換もできないことが、こんなにつらいなんて。
彼らも目が合うと「ニコ」ってしてくれるけど、で何か話しかけてくるけど
私は「???」な訳で、何とかわかろうとしても「いいのよ、気にしないで」みたいな
そんなジェスチャーで、話題をほかにふっていく。

この、孤独感。もうイヤだ・・・と思っていましたが

やはり、アルコールの力は、偉大でした(w

ワインを飲みだして、お父さんが模型を出してきて、「ア、これは日本のゼロ戦ですね」みたいな。
「ゼロ戦、シュパパパパ」みたいなオノマトペの会話
で、飲んで

さらに私が料理を始めたのもあったけれど
バンバンジー」とか「焼きそば」とか日本語レッスンになって。
「シュウマイ」とコーラスしながら、一緒に包み出して
で、飲んで

調理が終わった後にもちろん
アペリティブな時間があり
プラウンクラッカーを揚げながら
そこでジェスチャーで日本のお辞儀を教え
で、飲んで

メイン料理がスタートし、一緒にワイン倉に行ってワインをとってきて、
そのワインの説明を受けて、味見するか、といって
で、飲んで

Anがフランスの歌を歌って、そのお返しに、私が日本の「正月」の歌を歌って
(もーう、いーくつ寝ーるーとー、おー正ー月ー♪って歌ね)
それをお母さんが「美しい歌だ」といって、お母さんに教えながらもう一回歌い
お父さんがそれをビデオに撮り
で、飲んで

料理が結構好評で、レシピを教えろということで、
辞書を引き引き材料と作り方を書き
で、飲んで

チーズの時間で、お母さん手作りのチーズを食べ
お父さん自慢の赤ワインを開け
で、飲んで

ディジェスティブな時間で、皆で家にある全部のお酒を味見しながら
どれが一番おいしいか
もちろん、飲んで

で、最後、フランスのジェスチャーゲームをして、大笑いで「お休みなさーい」って感じで。
凄い楽しい夜を過ごしたのであった。

でも考えてみたら、この間、彼らはほとんど英語はなしてないのよね。
もちろんフランス語で「ボァドゥア(そう聞こえた)」って話していたんだけれど
それに対して私は英語で「ヤァヤァ」と、ときどき日本語で「ハイハイ」と返していたんだけれど

情意フィルターが下がっていると、通じるもんなんだよなぁ、人間って。
凄く凄く感動してしまった訳で。「お酒って、凄い!!」

次の日も、続きでとても自然に話し、彼らはそんな私にフランス語講座をはじめ
次の日は1日、私の発音練習となりました。

最後の日に帰るとき、お父さんお母さんが見送ってくれて
フランス語だったけど「いつかまたいらっしゃい」のような(私はそう思った)
フランス語だったけど「あなたは私の最初の日本人の友人」とキッスキッスキッスで、

お父さんの作ったロゼワインとお母さんのチーズをもらい
見えなくなるまで一生懸命手を振ってくれて

なんか、最後私はなぜか涙ボロボロで
お父さんお母さんも涙ボロボロで
つられてFabもAnもボロボロで

皆なぜかウミガメ状態で
お別れしたのでありました


でね、ここからなのだな、お題の「起こった出来事」っていうのは

ロンドンに帰って来るユーロスターの中で
はっと気が付いたあること
「私、英語が聞けるようになってる?!」

つい何日か前、パリに行くときはほとんど聞き取れなかったアナウンスの英語が、
今、ほとんど全部聞けていることを、自分で発見、自分で驚喜

で、家に帰って、ホストファミリーとの会話で
「私、あなたの言ってること、凄くよく分かるよぉぉぉ」って、ますます大感動
テレビを見て「私、なに言ってるのか、分かるヨォォォ」の瞬間

これが、私の「英語が聞けるようになる」の最初だった訳です

以上から、私の中での持論
「英語圏以外の国にいき、酔っ払って情意フィルターを下げた状態で何とかコミュニケーションする」
「で、英語圏に戻ってきて、英語の聞きやすさを体感・実感する」

これだね。英語の最初のきっかけを作るコツ。

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